在宅3Dモデラーを目指す初心者向けロードマップ|まず何から始める?仕事につなげる流れ
私は現在、在宅で3Dキャラクターモデル制作の仕事をしています。
主に制作しているのは、海外VTuberさん向けのVRM形式のちび3Dモデルです。
もともとはイラストやLive2D、ちびキャライラストなどを制作していました。
そこからBlenderを学び、少しずつ3Dモデル制作の仕事につながっていきました。
最初から3Dに詳しかったわけではありません。
Blenderも初心者からのスタートでしたし、最初は分からないことだらけでした。
「3Dモデリングに興味はあるけど、何から始めればいいの?」
「Blenderを触ってみたけど、仕事につなげる流れが分からない」
「在宅で3Dモデラーとして働くには、制作以外に何を整えればいいの?」
そんな方に向けて、この記事では、在宅3Dモデラーを目指す初心者向けに、私が実際にやってきたことをロードマップ形式でまとめます。
詳しい体験談や道具の話は個別記事にも分けているので、この記事は「まず全体の流れを知るための案内ページ」として読んでもらえたらうれしいです。
在宅3Dモデラーを目指すなら、まず全体の流れを知ろう
在宅で3Dモデラーとして仕事をするには、3D制作スキルだけでなく、仕事として続けるための準備も必要です。
とはいえ、最初からすべて完璧にそろえる必要はありません。
私も、最初から料金表や仕事用サイト、納品方法、経理管理まできれいに整っていたわけではありませんでした。
作品を作る。
人に見てもらう。
依頼を受ける。
困ったところを少しずつ整える。
そんな感じで、必要なものをあとから足していきました。
在宅3Dモデラーを目指すなら、大まかな流れはこんな感じです。
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1 | 作りたい3Dモデルの方向性を決める |
| 2 | Blenderで作りながら覚える |
| 3 | 3Dモデル制作の流れを知る |
| 4 | 作業環境を少しずつ整える |
| 5 | 作品を見せる場所を作る |
| 6 | 依頼を受けるための料金表やルールを整える |
| 7 | 納品・データ管理・経理を整える |
| 8 | 海外依頼や活動の幅を少しずつ広げる |
ここからは、ひとつずつ順番に紹介していきます。
ステップ1|まずは「どんな3Dモデルを作りたいか」を決める
3Dモデリングといっても、作れるものはたくさんあります。
たとえば、
- キャラクターモデル
- VTuber向けモデル
- VRMモデル
- ちび3Dモデル
- アバター
- 小物
- 背景
- ゲーム用モデル
など、方向性はかなり幅広いです。
最初から全部できるようになろうとすると、かなり大変です。
私の場合は、等身の高いリアル寄りのモデルではなく、VRM形式のちび3Dモデルに絞りました。
もともとちびキャライラストを描いていたこともあり、小さくて丸いデフォルメ表現が好きだったからです。
顔のバランス、目の大きさ、髪型のシルエット、衣装の省略と強調。
イラストで意識していたことを、3Dにも活かせるかもしれないと思いました。
もちろん、イラストと3Dは同じではありません。
イラストでは正面からかわいく見えればよかったものも、3Dでは横から見た形、後ろ姿、動いたときの見え方まで考える必要があります。
でも、自分の好きな表現や得意な方向性があると、3Dを続けるうえでかなり助けになります。
「3Dモデラーになりたい」と考えると広すぎて迷いやすいので、まずは、
- どんな雰囲気のモデルを作りたいか
- 誰に向けて作りたいか
- 自分が続けやすそうな表現は何か
を考えてみるのがおすすめです。
イラスト経験が3D制作にどう活きたのかは、こちらの記事でも詳しくまとめています。

イラストから3Dモデリングへ進んだ理由はこちらです。

ステップ2|Blenderは“勉強してから”より“作りながら”覚える
3Dモデリング初心者が最初に使うソフトとして、私はBlenderから始めました。
Blenderは無料で使えるので、最初の一歩を踏み出しやすいです。
ただ、正直に言うと、最初はかなり分からないことが多いです。
画面の見方も、操作方法も、モデリングの流れも、最初から全部スムーズに分かるわけではありません。
私も最初は、
「これ、どこを押せばいいの?」
「なんで思った形にならないの?」
「このモデル、本当に完成するの?」
と思いながら進めていました。
でも、3Dモデリングは、全部を勉強してから作ろうとすると止まりやすいです。
Blenderには機能がたくさんあります。
最初からすべてを理解しようとすると、作る前に疲れてしまいます。
私の場合は、まず作りたいものを決めて、そのために必要な操作を調べながら覚えていきました。
勉強してから作るというより、作りながら覚える形です。
もちろん、うまくいかないことも多いです。
何度も戻ったり、作り直したり、検索したりしながら、少しずつできることを増やしていきました。
初心者のうちは、大きな作品をいきなり完成させようとするより、小さくてもいいので「完成まで持っていく」経験を積む方が大事だと感じています。
Blender初心者から3Dモデリングを仕事につなげるまでの詳しい流れは、こちらの記事でまとめています。

また、独学だけで不安な場合は、講座を使うのもひとつの方法です。
私はYouTubeなどで調べながら学びつつ、Colosoの3Dモデリング講座も受講しました。
講座を見るだけで急に上達するわけではありませんが、制作の流れをまとめて見られるのは助かりました。
特に、BlenderからUnity、VRM制作までの流れを知りたい人には、参考になる部分があると思います。
Colosoを実際に受講して感じたことはこちらにまとめています。

ステップ3|3Dモデル制作の流れをざっくり知っておく
3Dモデル制作は、ただ形を作れば終わりではありません。
特にVTuberさん向けのVRMモデルの場合、実際に動かして使うものなので、完成までにいろいろな工程があります。
私の場合、大まかな制作の流れはこんな感じです。
- カラーラフを作る
- Blenderでモデリングする
- UV展開をする
- テクスチャを作る
- 表情を作る
- ボーンを入れる
- ウェイトを調整する
- UnityでVRM設定をする
- VSeeFaceやWarudoなどで確認する
- Google Driveで納品する
最初のうちは、この工程の多さだけでびっくりするかもしれません。
私も、3Dモデル制作を始めたばかりの頃は、モデリング以外にもこんなにやることがあるのかと感じました。
でも、最初から全部を完璧にできなくても大丈夫です。
まずは、3Dモデルが完成するまでにどんな工程があるのかを知っておくだけでも、かなり見通しが立ちやすくなります。
「今、自分はどこの作業でつまずいているのか」
「次に何をすればいいのか」
が分かると、調べる内容も少しずつ具体的になります。
3Dキャラクターモデル制作の流れは、こちらの記事で初心者向けにまとめています。

依頼を受けてから納品するまでの仕事全体の流れは、こちらで詳しく書いています。

ステップ4|作業環境は、最初から完璧じゃなくていい
在宅で3Dモデル制作をするなら、作業環境も大事です。
ただし、最初から高額な機材を全部そろえる必要はありません。
3Dを始めたばかりの段階で、いきなり大きな液タブや複数モニターを用意するのは、ハードルが高いと思います。
まずは、今ある環境で始めてみる。
続けられそうなら、少しずつ作業しやすい環境にしていく。
このくらいの感覚でいいと思います。
私の場合は、今はデスクトップPC、複数モニター、液タブなどを使っています。
BlenderやUnityを開きながら資料を見たり、テクスチャを確認したり、納品前のチェックをしたりするので、画面が広いとかなり作業しやすいです。
液タブについては、3D制作そのものに必ず必要というわけではありません。
モデリングだけなら、液タブがなくてもできる作業は多いです。
ただ、私の場合はカラーラフやテクスチャ作業で液タブを使っています。
絵を描く工程がある人や、テクスチャを手描きで調整したい人には、あると便利な道具だと感じています。
作業環境全体については、こちらの記事でまとめています。

液タブが必要かどうか迷っている方はこちらもどうぞ。

実際に使っているソフトについては、こちらの記事で紹介しています。

ステップ5|作品を見せる場所を作る
3Dモデルを仕事につなげたいなら、作品を見せる場所を作ることも大切です。
作れるようになっても、誰にも見えない場所に置いたままだと、なかなか依頼にはつながりません。
私の場合は、好きなVTuberさんのファンアートとしてちび3Dモデルを作り、Xに投稿したことが、今の仕事につながるきっかけのひとつになりました。
もちろん、SNSに投稿すれば必ず依頼が来るわけではありません。
でも、
「この人はこういうモデルを作れるんだ」
「この雰囲気が好き」
「自分も依頼してみたい」
と思ってもらうには、見える場所に作品を置いておくことが大事です。
3Dモデルの場合、静止画だけでなく、動いている様子も見せると伝わりやすいです。
正面から見たかわいさだけでなく、横から見たシルエット、後ろ姿、表情、揺れもの、実際に動いたときの雰囲気など、見せたいポイントがたくさんあります。
また、実績公開をするときは、クライアントさんに公開していいか確認することも大切です。
納品後すぐに公開していいのか。
デビュー前のモデルなら、いつ公開していいのか。
名前やSNSアカウントを出していいのか。
このあたりは、あとでトラブルにならないように確認しておくと安心です。
SNS発信についてはこちらの記事でまとめています。

実績公開で気をつけていることはこちらです。

作品を公開するのが怖いと感じる方には、こちらの記事もおすすめです。

ステップ6|依頼を受ける前に、料金表とルールを整える
作品を見てもらえるようになると、少しずつ依頼につながることがあります。
そのときに整えておくと助かるのが、料金表や依頼のルールです。
私も最初からきれいな料金表があったわけではありません。
でも、依頼を受けるようになってから、
「毎回同じ説明をしているな」
「金額を聞かれるたびに悩むな」
「どこまで対応するか決めておいた方がいいな」
と感じることが増えました。
料金表があると、依頼前にざっくり金額を見てもらえます。
お互いに「思っていた金額と違った」というズレも減らしやすくなります。
価格を決めるときは、作業時間だけで考えない方がいいと感じています。
たとえば、
- 修正対応の有無
- 商用利用の範囲
- 使用目的
- 納期
- 手数料
- 経費
- やり取りにかかる時間
- 納品後の確認対応
など、制作以外にも考えることがあります。
また、個人依頼と企業案件では、確認することや進め方が少し変わります。
個人依頼ではDM中心のやり取りが多くても、企業案件では請求書や支払い条件、使用範囲、確認フローなどがよりはっきりしていることもあります。
依頼を受ける前に、料金表やルールを整えておくと、自分もクライアントさんも安心しやすいです。
料金表を作ってよかったことはこちらにまとめています。

3Dモデラーとしての料金設定で考えていることはこちらです。

個人依頼と企業案件の違いについてはこちらで書いています。

海外依頼では、前払い・PayPal・納品までのお金の管理も大切です。

ステップ7|納品・データ管理・経理も少しずつ整える
在宅3Dモデラーとして仕事を続けるなら、制作以外の管理も必要になります。
最初は「作品を作ること」で頭がいっぱいになりやすいです。
でも、依頼が増えてくると、
- 納品データをどこで渡すか
- 作業データをどうバックアップするか
- 依頼内容をどう管理するか
- 支払い状況をどう記録するか
- 売上や経費をどう入力するか
といったことも大事になってきます。
私の場合、納品にはGoogle Driveを使っています。
完成したVRMファイルや確認用データをアップロードし、クライアントさんにダウンロードしてもらう形です。
一方で、作業データのバックアップにはDropboxを使っています。
納品用とバックアップ用を分けておくと、自分の中でも管理しやすいです。
また、依頼内容や納期、金額、支払い状況などは、スプレッドシートやカレンダーで管理しています。
頭の中だけで管理しようとすると、依頼が増えたときにかなり危ないです。
最初は簡単な表でいいので、
- クライアント名
- 依頼内容
- 金額
- 納期
- 支払い状況
- 納品日
- 実績公開の可否
くらいは残しておくと安心です。
経理についても、私はfreeeを使って管理しています。
売上や経費は、ため込むとあとから大変です。
在宅フリーランスとして続けていくなら、早めに記録する習慣をつけておくとかなり助かります。
Google Driveでの納品方法はこちらにまとめています。

Dropboxを使ったデータ管理はこちらです。

依頼管理についてはこちらで詳しく書いています。

経理管理についてはこちらです。

ステップ8|活動の幅は、できる範囲で少しずつ広げる
3Dモデル制作に慣れてきたら、活動の幅を少しずつ広げていくこともできます。
たとえば、
- 海外クライアントさんから依頼を受ける
- 企業案件に対応する
- 仕事用サイトを整える
- 料金表を見直す
- 実績ページを作る
- 過去の活動経験を今の仕事に活かす
などです。
私の場合、今は海外VTuberさん向けのVRM形式ちび3Dモデル制作が中心です。
英語が得意だったわけではありませんが、翻訳ツールを使ったり、英文テンプレートを用意したりしながら、海外クライアントさんともやり取りしています。
英語力だけで乗り切るというより、料金表やTOS、納品方法、支払いルールをできるだけ分かりやすくしておくことが大切だと感じています。
海外クライアントさんとの仕事については、こちらの記事でまとめています。

また、私は今は3D制作が中心ですが、以前Live2Dモデラーとして活動していた頃は、nizimaでモデル販売をしていたこともあります。
3Dとは少しジャンルが違いますが、「作品ページを作る」「利用条件を書く」「購入前の不安を減らす」という経験は、今の活動にも少しつながっていると感じています。
nizimaでLive2Dモデルを販売していたときの話はこちらです。

ただ、最初から活動の幅を広げすぎる必要はありません。
まずは、自分が作りたいものを作る。
それを見せる。
依頼を受ける準備をする。
その土台ができてから、少しずつ広げていけばいいと思います。
在宅3Dモデラーを目指す初心者によくある質問
ここからは、3Dモデリングを仕事にしたい初心者の方が悩みやすいことをまとめます。
絵が描けなくても3Dモデラーになれる?
絵が描けないと3Dモデラーになれない、というわけではありません。
ただ、キャラクターモデルを作る場合は、絵の感覚が役立つ場面もあります。
たとえば、顔のバランス、シルエット、色の組み合わせ、デフォルメの見せ方などです。
特に、かわいいキャラクターモデルやちび3Dモデルを作りたい場合は、イラストの経験が活きる部分も多いと感じています。
でも、3Dには3Dの考え方があります。
絵が得意でも、立体にしたときに違和感が出ることはありますし、絵が得意でなくても、形を観察して作る力を伸ばしていくことはできます。
液タブは最初から必要?
液タブは、最初から必須ではありません。
3Dモデリングだけなら、液タブがなくてもできる作業は多いです。
ただ、カラーラフを描いたり、テクスチャを描いたりするなら、液タブがあると便利です。
私の場合は、カラーラフやテクスチャ作業で液タブを使っています。
最初から大きな液タブを買う必要はありませんが、自分の作業内容に合わせて、必要になったタイミングで検討すればいいと思います。
独学だけで仕事にできる?
独学でも3Dモデリングを始めることはできます。
ただ、独学だけで何も迷わず進めるかというと、正直かなり大変です。
Blenderは情報が多いですが、そのぶん「どれを見ればいいのか分からない」と迷うこともあります。
私の場合は、YouTubeやネットの情報で調べながら、必要に応じて講座も使いました。
大事なのは、情報を見るだけで終わらせず、実際に手を動かして作品を完成させることだと思います。
どれくらいで依頼につながる?
どれくらいで依頼につながるかは、人によってかなり違います。
作るジャンル、発信している場所、作品の見せ方、タイミングなどによって変わります。
「何ヶ月やれば必ず依頼が来る」とは言えません。
ただ、依頼につなげたいなら、作品を作って見せることは大事です。
自主制作でも、ファンアートでも、練習作品でも、自分がどんなものを作れるのか分かるものがあると、見てもらいやすくなります。
子育て中でも在宅3Dモデラーはできる?
子育て中でも、在宅で3D制作をすることはできます。
ただ、時間の確保は簡単ではありません。
私も、家事や子どもの予定の合間に作業しているので、思うように進まない日もあります。
でも、在宅で進められる仕事だからこそ、自分の生活に合わせて働き方を調整しやすい面もあります。
無理に長時間作業しようとするより、作業の流れを整えたり、依頼管理を分かりやすくしたり、少しずつ続けやすい仕組みを作ることが大切だと感じています。
まとめ|まずは小さく作って、見せるところから始めよう
在宅3Dモデラーを目指す初心者向けに、私が実際にやってきたことをロードマップ形式でまとめました。
3Dモデリングを仕事につなげるには、制作スキルだけでなく、作品を見せる場所や、依頼を受けるための準備も必要になります。
とはいえ、最初から全部を完璧に整える必要はありません。
まずは、自分が作りたいものを決める。
Blenderで小さく作ってみる。
完成したら、SNSやポートフォリオに残してみる。
そこから少しずつ、料金表、仕事用サイト、納品方法、データ管理、経理管理などを整えていけば大丈夫です。
私も、最初から全部できていたわけではありません。
作りながら覚えて、依頼を受けながら整えて、必要なものを少しずつ足してきました。
在宅3Dモデラーは、作る力だけでなく、続けるための仕組みも大切な仕事だと感じています。
これから3D制作を始めたい方や、在宅でクリエイターの仕事をしてみたい方の参考になればうれしいです。
まず最初に読むなら、こちらの記事がおすすめです。




