3Dキャラクターモデル制作の流れを初心者向けにやさしく紹介|VTuber向けVRM制作を例に
3Dキャラクターモデル制作って、実際にはどんな流れで作っているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
3Dモデル制作というと難しそうに見えますが、最初にざっくり全体の流れを知っておくだけでも、かなりイメージしやすくなります。
私は普段、VTuber向けに3Dキャラクターモデルを制作していて、納品はVRMという形式で行っています。
これまでに40体以上の依頼制作を行ってきました。ファンアートなども含めると、制作した3Dモデルは60体以上になります。
ただ、3Dキャラクターモデル制作の流れは、人によって順番ややり方が違います。
この記事では、独学で制作している私の流れをもとに、初心者向けに制作工程をざっくり紹介します。
文字だけだとイメージしにくい部分もあると思うので、今回はブログ用に制作した3D画像もあわせて載せています。
「3Dキャラクターモデルって何をして作っているの?」
そんな方が、まず全体像をつかむための記事として読んでもらえたらうれしいです。
3Dキャラクターモデル制作って、どんなことをするの?
3Dキャラクターモデル制作というと、ひとつの作業で完成するように見えるかもしれません。
でも実際には、いくつかの工程に分かれていて、それを順番に進めながら完成に近づけていきます。
私が普段VTuber向けのVRMモデルを作るときは、ざっくりこんな流れです。
- カラーラフを描く
- モデリングをする
- UV展開をする
- テクスチャを塗る
- リギングをする
- ウエイトを調整する
- Unityで最終調整をする
ここからは、それぞれの工程がどんな作業なのかを、初心者向けにやさしく紹介していきます。

1. カラーラフを描く
最初にやるのは、カラーラフを作ることです。
一般的には、VTuberさんの三面図をもとに、それと同じものを3Dで作っていくことが多いと思います。
でも私は、デフォルメにデザインして、それを3D化する形で制作しています。
そのため、VTuberさんの元の頭身のイラストをもとに、まずはデフォルメに変える作業を行います。
この段階で、完成イメージをざっくり見える形にしていきます。
作ったカラーラフはクライアントに提出して、OKをもらってから次の作業に進みます。
最初の方向性がずれると後の修正が大きくなりやすいので、この工程はかなり大事です。
ちなみに、カラーラフはCLIP STUDIO PAINTで描いています。

2. モデリングをする
カラーラフが固まったら、ここからはBlenderで作業をしていきます。
モデリングでは、3Dでキャラクターの形を作っていきます。
顔、髪、体、服、小物などを立体として作り、2Dのイメージを3Dにしていく工程です。
私が作るデフォルメの3Dでは、シルエットがかわいくできているかをとても意識しています。
正面だけでなく、斜めや横から見たときにも、全体の形がかわいく見えるかを大事にしています。
あと、私はモデリング作業がすごく好きです。
少しずつ形になっていく感じがわかりやすくて、制作の中でも特に楽しい工程のひとつです。

3. UV展開をする
モデリングができたら、次はUV展開をします。
初心者の方には少し分かりにくい言葉かもしれませんが、簡単に言うと、3Dの立体を平面に開いて、絵を塗れるようにするための準備です。
あとでテクスチャを塗るためには、どこに何を描くのかが分かる状態にしないといけません。
そのために、モデルの表面を2Dの地図のような形に整理するのがUV展開です。
この工程がうまくできていないと、あとで色を塗るときに扱いづらくなったり、模様がきれいに入らなかったりします。
地味に見えるかもしれませんが、仕上がりにかなり関わる大事な準備です。

4. テクスチャを塗る
UV展開ができたら、次はテクスチャを塗ります。
ここでは、モデルに色や模様、質感などをつけていきます。
髪の色、目のデザイン、服の柄など、見た目の情報を入れていく工程です。
私は、テクスチャ制作にはSubstance Painterというソフトを使っています。
モデリングで作ったのは立体の形ですが、テクスチャを塗ることで一気にキャラクターらしさが出てきます。
同じ形のモデルでも、色や塗り方で雰囲気がかなり変わるので、とても大事な工程です。

5. リギングをする
テクスチャまで終わったら、次はリギングです。
リギングは、モデルを動かすための骨組みを入れる作業です。
人の体でいう骨のようなものをモデルの中に入れて、動きの元になる仕組みを作っていきます。
この工程をしないと、せっかく作ったモデルも動かせません。
VTuber向けのモデルとして使うなら、頭や腕、体などが動く前提になるので、リギングは欠かせない工程です。
見た目が大きく変わる作業ではありませんが、モデルを“使える状態”にしていく大事なステップです。

6. ウエイトを調整する
リギングのあとにやるのが、ウエイトの調整です。
ウエイトは、骨を動かしたときに、モデルのどの部分がどれくらい一緒に動くかを決めるものです。
これがうまくできていないと、腕を上げたときに服が不自然に引っ張られたり、髪や体の形が崩れたりします。
つまり、動いたときに自然に見えるようにするための調整がウエイトです。
正直に言うと、私はウエイト調整は苦手です。
でも、止まっている状態でかわいくても、動いたときに不自然だと使いにくくなってしまうので、とても大事な工程だと思っています。
7. Unityで最終調整をする
最後に、Unityで最終調整をします。
私の場合、ここでは揺れものの設定やマテリアルの調整、見た目の確認などを行っています。
VRMとして使うための仕上げの工程、というイメージが近いです。
ただ、ここで一回で全部うまくいくとは限りません。
挙動がおかしいところがあれば、Blenderに戻って修正して、またUnityに持っていく……という作業の繰り返しになります。
この往復は地味に大変ですが、少ない回数でうまくいくとすごくうれしいです。
最後まで調整を重ねて、VRMとして書き出せる状態になったら完成です。


まとめ|3Dキャラクターモデル制作は流れを知るとイメージしやすい
3Dキャラクターモデル制作というと難しそうに見えますが、工程を分けて見ると、少し流れがイメージしやすくなると思います。
私の場合は、
- カラーラフ
- モデリング
- UV展開
- テクスチャ塗り
- リギング
- ウエイト調整
- Unityで最終調整
という流れで進めています。
もちろん、やり方や順番は人によって少し違います。
でも初心者の方がまず全体像を知るには、ざっくりした流れをつかむだけでも十分意味があると思います。
「3Dモデルってこうやって作るんだ」と、少しでもイメージしやすくなっていたらうれしいです。


